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両親から学んだ「子供のため」

 あなたにとっての「子供のため」とは何ですか?


 子供のために、どんな想いで、どのように関わって過ごしていますか?

短期的な成功の為に全力を尽くすことが子供のため、又、長期的なビジョンを持って導くことが子供のため、他にも色々な考え方や価値観、方法があるのだと思います。

 その時の状況でお互いが求めている最善の方法であれば、どれも正解だと思います。逆に何が間違いかを考えると、「子供のため」だと思ってやっている事が、「自分の自己満足のためのわがまま」になっていく事だと思います。


 今回は、私が両親から学んだ経験を思い出しながら、何が「子供のため」にとって最善なのかを、私なりの価値観で整理していきたいと思います。


 私にとっての「子供のため」とは、その子が「大人になっても笑顔でい続けるような人にする」ための環境を作ることです。


 その為には、育成現場を学びのあるポジティブな環境にし、関わった子供達が大人になった時に、笑顔で次の世代の子供達に関わる、又、好きな事がお仕事としても続けていけるような、そんな居場所を作っていきたい。そんな想いで挑戦中です。


 その子が大人になっても、ずっと笑顔で過ごせるような居場所であるように、私自身が成長し続けていきたいです。


 親というのは、毎日常にその子の為になるような事を考えて行動し続けています。

子供の時間に合わせて行動しますし、子供の為に他人とコミュニケーションをとりますし、もう覚えてもいない小学校の頃の勉強を一緒にしたり、成長期を考えてご飯を作ったり、習い事に投資し送り迎えもして、疲れてようが休日は人混みの中お出かけをしたりする、子供から無神経に酷い事を言われようが、傷ついていないふりをして大人の対応をする。

 他にも色々ありますが、全ては子供の笑顔とすくすく健全に成長してもらう為に、それを生きがいとして楽しんでいます。まさにスーパーマンです。


 私の両親は、自営業で喫茶店「吉里吉里」(きりきり)を33年ほどやっていました。

父は毎朝6時前には家を出て、母は私の学校と同じ時間に出発し、お仕事を終えて夜11時くらいに家に帰ってきます。

 もちろん私は鍵っ子で、学校が終わって寝るまでの時間は姉と2人きりです。

放課後は外で全力で遊び尽くし、姉が作った夜ご飯を食べ、9時前には布団に入りぐっすり寝ていました。

 ですので、物心がつく前から、自分の事は自分でしてねという家庭環境の中で育ち、平日は家族が一回解散している感じです。しかし唯一、週末だけは吉里吉里がお休みのため、家族と一緒に過ごせる土日が楽しみでした。

 父は週末でも朝6時には起きて散歩に行っているので、それについていくのが楽しみで仕方がありませんでした。大人が好きな事をしていたら、子供も楽しそうなものにはワクワクしてついていくようなものです。

 大濠公園が近くにある為、そこまでお散歩をして、カモメやカモ達にパンをあげたり(今は禁止ですが)、そのまま近くでカフェをしてから、家に帰り、父と一緒にキャッチボールをする。という週末が、小学生までの大好きな日課でした。


 両親は、自分たちの好きな事で毎日が忙しかったため、幼い私に「もっと勉強しなさい」とか「これしなさい」とか「こうであるべき」などの強制的な声かけをされた事は一度もありません。

 何かを聞けば、「はるかが自分で決めていいよ」や、不安な事があれば「大丈夫」「大したことない」「気のせい」「どうにかなる」「知らん」「自分で調べて」ばかりで、育児放棄か?と思うくらいです。なので、自分で決めてたくさん失敗したし、たくさん余計な事をしたりして怒られたもので、やんちゃな幼少期を送っていたと思います。

 でもその経験が、次はどうやったらいいんだろうとか、何が正解なんだろうとか自分で考え、また行動するという訓練になっていたのではないか、と思っています。


 そんな両親から学んだことが2つあります。


一つは、「好きなことを見つけたら、とことんやり続ける」


 両親の喫茶店は、当時とても繁盛していて、ランチタイムは目まぐるしく、しかも出前もやっていて、いつ休憩してるんだというくらい本当に忙しかったのを覚えています。しかも2人でやっているので、一切休めず、体調を崩している暇もなく、文句も言わず、30年以上も元気に明るく働き続ける姿をいつも見ていました。

 だから私も、何か好きな事を始めるときは、そこまでやらないといけないんだなと子供ながらに感じ、中学校の時にあのような目標を持つ決心ができたのだと思います。そしてまだ30年にも及んでないから、両親にはまだまだ敵わないなと、今でも続けられているんだと思います。


2つ目は、「何があっても笑顔でいる」

 私のお母さん、ほんと素晴らしいんです。ずーっと笑顔です。口ぐせは「よかよか〜」(気にしなくていいよ)です。

 今まで生きた中で、お母さんから人の悪口を聞いたことは一度もありません。何か問題があっても、「それはあんたが悪い」「気にしない」「よかよか」などフィードバックしてくれます。

 家に帰れば「大きくなったね〜」とか「はるちゃん可愛いね、お母さんに似て」といつも褒めてくれます。私の味方です。

 家の中では、おばあちゃん、お母さん、私の順で身長が高かったため、大きいと錯覚していました。会えばいつも「大きくなったね」と言ってくれるので、私は自分が小さいと思った事がありませんでした。なぜ周りの人は、小さいからできないとか言ってくるんだろう?と思うくらい、しっかり母の洗脳にかかっていました。

 高校、短大で大きい人達の中でバスケをするようになった時に、けっこう小さい方なんだと気付きましたが、今でも気にした事はありません。(小さい人あるあるかも)


「笑顔」は、言葉を使わず人を幸せにする武器だと思います。


 相手が不機嫌であっても笑顔で対応すると、それにつられるし、どんなに辛いネガティブな事があっても、笑顔のパワーが勝るという事を、お母さんから学びました。

 この武器は、新しい環境に飛び出した時、初めての人と会うとき、又、一切言葉が通じない海外でも、とても役に立ちます。


 この2つの学びを通して、私が考える「子供のため」とは、 


 子供が大人になっても笑顔であり続けるよう、バスケットボールという競技を通して子供達の習慣を導き、その子が大人になった時にお仕事として指導できる場所を提供し、お互いに人としても学び続けていける環境を作っていく


ことだと思っています。


 何が子供のためにとって一番良いのか、正解がないからこそ、子供の今と未来を考えて、目の前の子供達を導くサポートをしていきたいと思います。



ARU


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